日本国有鉄道 ワム80000形 15屯有蓋貨車
実車について 製品仕様 改造ディティールアップ例
実車について
ワム80000は、日本の高度経済成長と共に増大する貨物輸送量の増大と、新たな輸送方法として当時注目された「パレット輸送」に対応する新しい発想の2軸貨車として昭和34年に試作車が5輌(日車、川重、日立、汽車)製造されました。その試作結果をフィードバックさせて翌年の昭和35年から昭和55年の20年もの永きに渡り、実に26000輌以上も製造された15t有蓋貨車です。
車体構造はプレス鋼を多用した溶接構造で、ワム80000の特徴的な外観のひとつになっています。側戸も側面全てが扉になっているなど、随所に新機構が盛り込まれています。
20年間もの長期の製造期間の間には、改良による設計変更が幾度も重ねられており、その外観変化のバリエーションを楽しむ事が出来るのもワム80000の特徴といえます。
大雑把にグループ分けをすると以下のようになります。
・初期試作車(80000〜80004)
・初期量産車(80100〜82399)
・初期中期過渡期車(82400〜82899)
・中期量産車(83000〜88999・180000〜187676)
・中期後期過渡期車(187677〜188801)
・後期量産車(280000〜288499)
この中でも、細部の変更や改良があり、時期によっても外観的差異は生まれてきます。

新製車としては、これ以外に物資別適合車や試作車として
・側柱無し試作車(188802〜188806)
・鮮魚用新製車(580024〜580029)
・ガラス輸送用新製車(581014〜581024)
・オートバイ輸送用新製車(583000〜583011/後の188807〜188818)
・ビール輸送用新製車(584000〜584469)

この他に物資別適合車の改造車として
・鮮魚用改造車(580000〜580023)
・ガラス輸送用改造車(581000〜581013)
・自動稲刈結束機輸送用改造車(582000〜582004)
・ビール輸送用改造車(585000〜585299)
・木材チップ輸送用改造車(480000〜480089)
そして、保守向上の改造車として
・保守向上改造車(380000〜380499)
がワム80000グループの全容です。
現在では188818以前の番号の車輌は全て廃車となっていて、現在使用されているワム80000は280000番代とその改造車である380000番代と480000番代のみです。廃車となった188818以前の番号の車輌は転売され、国道脇などで倉庫として第二の人生を送っている姿を数年前までは見かけたものですが、老朽化の為かその姿も現在ではなかなか見られなくなってきています。
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